
大阪府と京都府全域、兵庫県の一部で16日に発生した通信障害について、NTT西日本は18日に大阪市内で記者会見を開き、奥田慎治執行役員が「多大な不便、迷惑をかけたことを深くおわび申し上げる」と謝罪した。セキュリティーサーバーを更新する工事での設定を誤る人為的ミスが原因だったという。
通信障害は16日午後3時45分ごろから51分間続き、固定電話とひかり電話の約227万契約分の発着信ができなくなった。119番などの緊急通報にも影響が出た。東海地方でも緊急通報がつながりにくい状態だった。
今回の通信障害では、兵庫県伊丹市で50代の男性が倒れた際に、119番通報がつながらなかったとみられる事案が発生。その後に男性は搬送先の病院で死亡が確認された。救急要請の遅れと死亡との因果関係は不明だが、NTT西は「詳細については分からないが、緊急通報がつながらなかったことは重く受け止めている」とし、チェック態勢の強化などの再発防止策を徹底していく姿勢を示した。
林芳正官房長官は18日の会見で「緊急通報への影響が出たことを含め、重要インフラの通信サービスで障害が発生したことは大変遺憾だ」と述べた。【小坂剛志】
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