
東武博物館(東京・墨田)で第2次世界大戦中の東武鉄道の運行や空襲時の被害状況などを記録した社内文書などを公開している。中島飛行機(現SUBARU)の工場新増設で輸送力増強が求められる一方、沿線各地では空襲で鉄道設備が被害を受けた。情報統制をくぐり抜けた鉄道の実務記録からは戦時下の生々しい状況が浮かび上がる。

企画展「戦時下の東武鉄道〜残された文書からみえるもの〜」では文書30点、写真20点を展示した。
栃木県内で軍需工場新設に伴う輸送計画の検討目的で極秘裏に入手した新工場の立地や工員数を明記したマル秘の地図や、群馬県太田市の空襲で焼けた貨車の片付けに中島飛行機太田製作所(現SUBARU群馬製作所本工場、群馬県太田市)が太田駅に工員2人を派遣したことを巡る礼金の支払いについて書かれた文書などが含まれる。
東武博物館の企画展は10月13日まで。開館時間は朝10時〜午後4時半で月曜休館。月曜が祝休日の場合は翌平日休館。入館料は交通系ICカードで大人200円、現金払いは210円。4歳〜中学生は100円。
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