
奈良市の若草山で2026年1月24日に予定されている伝統行事の山焼きについて、奈良県などで組織する実行委員会は観覧エリアの一部を有料化すると発表した。観覧客が増加傾向にあるため安全対策を強化する。近くから見ることができる若草山麓ゲート内など4650人を対象に、2000円で前売りチケットを販売する。
場所は「若草山麓ゲート内」(販売枠は4500人分)と、「奈良公園バスターミナル屋上」(同150人分)の2カ所で、いずれも立ち見のみ。チケットの発売は11月中旬ごろの見通し。現時点では当日券は予定していない。荒天中止になっても払い戻しはしないという。観覧料で得られる収入は警備費用など安全対策に充てる。
このほか若草山焼き行事実行委員会は、ふるさと納税の返礼品として有料エリアでの観覧招待券を用意すると発表した。奈良県への寄付1万円につき1人分で、人数枠は若草山麓ゲート内が200人(立ち見)、奈良公園バスターミナル屋上が150人(同)。19日から申し込みの受け付けを始めた。
25年1月の山焼きでは、奈良公園バスターミナル屋上での観覧招待券のみを返礼品としていた。約1カ月で49万円の寄付があった。

若草山焼きは奈良に早春の訪れを告げる行事として知られ、毎年1月の第4土曜日に実施されている。次回は26年1月24日の午後6時30分に点火予定で、点火前には花火の打ち上げなどが計画されている。
25年1月に実施した際には、遠方からも含めた観覧客は19万人で過去最多だったとみられている。背景にはインバウンド(訪日外国人)の増加があるとされ、特に若草山麓ゲート内への訪問者は1万2000人(24年は1万1000人)と大きく増えた。このため、山麓で人が折り重なって倒れる事故などを防ぐ目的から有料化を決めた。
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