キリンビールの新たなノンアルブランド「氷ゼロ スパークリング」(18日、東京都中野区)

キリンビールは18日、ノンアルコールチューハイで新ブランド「氷ゼロ スパークリング」を立ち上げたと発表した。第1弾にレモン味を発売する。健康志向の高まりや適正飲酒への関心が広がり、拡大するノンアルチューハイの需要を捉える。

26日から「シチリア産レモン」を販売する。雑味や渋みを取り除いたレモンの果汁を使ったほか、独自の技術で苦みと酸味のバランスを整え、お酒のような飲み応えが楽しめるという。コンビニエンスストアでの想定販売価格は155円前後とする。

第2弾として10月にはグレープフルーツ味も期間限定で発売する。2025年内にはブランド全体で約30万ケース(1ケース350ミリリットル缶24本換算)の販売を目指す。

秋にはノンアルビールでも新たな商品を投入する。マーケティング部の木村正一カテゴリーマネージャーは「ノンアルのポートフォリオを強化し、仕方がなく飲むものから生活を豊かにするものに変えていく」と話した。一方、キリンとファンケルで共同開発したノンアルチューハイで機能性表示食品「氷零カロリミット」は終売する。

キリンによると、24年のノンアルチューハイ市場の販売規模は約6万キロリットルで17年比2倍に拡大した。ノンアルを月1回未満しか飲まない「ライトユーザー」や全く飲まない「ノンユーザー」も6700万人いるとされ、25年下半期(7〜12月期)のノンアル関連のマーケティングへの投資額を前年同期比2倍とし、需要を掘り起こす。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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