アクティビスト(物言う株主)として知られる村上世彰氏の長女の野村絢氏らが、マンダムの株式の6%超を取得したことが24日、わかった。旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンス(東京・渋谷)が同日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で明らかになった。

野村氏が発行済み株式の6.67%を保有し、シティインデックスイレブンスが100株取得した。取得額は合計で66億円で、保有目的を「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行う」ためと説明している。

マンダムはMBO(経営陣が参加する買収)を実施すると10日に発表している。投資ファンドがマンダム株を取得する目的で設立した会社がTOB(株式公開買い付け)で、ほぼ全株の買い付けをめざしている。TOB価格は発表当日の終値(1484円)より32%高い1株1960円で、買い付け額は793億円を見込んでいる。

マンダムは国内での主力男性化粧品ブランド「ギャツビー」などで開拓してきた若年層の減少が続き、海外も注力するインドネシア市場で伸ばせていない。原材料費の上昇に価格転嫁が追いつかず収益性が低下していた。創業家出身の経営陣らが非公開化したうえで、事業の競争力の維持・強化や事業モデルの変革に取り組むとしている。

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