
【巨済(韓国南東部)=鷲田智憲】韓国造船大手のハンファオーシャンの李哲承ゼネラルマネジャーは25日、日本経済新聞のインタビューに応じ、日本の海事産業について「基礎科学や素材の開発で優れている。学べるところはたくさんある」と話した。同社は商船三井と帆船の開発などで協力しており、技術開発を日韓で協調していく姿勢を示した。
韓国の造船は中国(51%)に次いでシェアが28%と造船大国の一角を占める。特に液化天然ガス(LNG)運搬船の受注件数は9年連続世界1位で、大型船など付加価値の高い船の建造を中心に手掛けている。米国との関税交渉で韓国は造船産業の復活を目指すトランプ米政権に向けて造船分野での協力を示した。
海運業界では国際海事機構(IMO)が主導する外航船の温暖化ガス(GHG)排出削減に向けて次世代燃料船への転換が関心を集めている。次世代燃料船の技術開発について李氏は「商船三井からアンモニア燃料船関連で多くのアイデアをもらえていて検討が進んでいる」と話した
ハンファオーシャンは韓国の財閥大手ハンファグループが2023年5月に大宇造船海洋を買収してできた。ハンファオーシャンは竣工量(総トン)で世界4位。かつて赤字が続いた業績も2025年4〜6月期は売上高が前年同期比30%増の3兆2941億ウォン、営業利益は3717億ウォンと黒字転換した。
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