「ラ コリーナ近江八幡」に設けられたバウムクーヘン工場(2023年、滋賀県近江八幡市)

滋賀県が26日発表した2024年の県内施設別観光客数(確定値)は、菓子製造・販売を手がけるたねやグループの旗艦店「ラ コリーナ近江八幡」(近江八幡市)が233万人で9年連続の1位となった。全県の観光客数は5044万人で前年を0.2%上回った。

「ラ コリーナ」の延べ受け入れ数は23年の409万人からは43%減となった。主要施設での改装工事が響いた。たねやグループの山本昌仁最高経営責任者(CEO)は「23年は1月に新設したバウムクーヘン工場が集客の大きな柱となり(来訪客数が)『異常値』に膨れた」と述べ、その反動が出たとの見方も示した。

24年の2位は多賀大社(多賀町、187万人)、3位は黒壁ガラス館(長浜市、183万人で、1〜3位は5年連続で同じ顔ぶれとなった。県が世界文化遺産登録を目指す彦根城(彦根市)は9位(64万人)で前年の8位(66万人)から後退した。

NHK大河ドラマ館が設けられた石山寺(大津市)は16位(47万人)で前年の圏外(31位以下)から浮上した。

調査は年1000人以上の観光客が見込める県内の754地点について、市町からのデータを集計した。

観光客総数のうち外国人は51万人で前年を15%上回った。隣接する京都府にやってきたインバウンド(訪日外国人)の一部が滋賀県を訪問したとみられる。1人あたり日帰り消費の拡大で観光消費額の全体は前年比32%増の2265億円に達した。

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