協和キリンは30日、急性骨髄性白血病の治療薬候補「ジフトメニブ」について、生存期間の延長効果などを調べる最終段階の臨床試験(治験)を米国で始めたと発表した。薬物治療をまだ受けておらず治療の初期段階にある患者約1300人を対象に、抗がん剤と併用した時の効果を調べる。
急性骨髄性白血病は血液がんの一種で、日本での5年生存率は約31%と推定される。多くの治療法があるものの効果や安全性に課題もある。協和キリンはこれまでの治験データから、ジフトメニブは既存薬よりも安全性が高いとみている。
ジフトメニブは米創薬のクラ・オンコロジーとの共同開発品。重い病気の治療を目的に薬の迅速な開発を促す米食品医薬品局(FDA)の制度「ブレークスルーセラピー」の対象になっている。3月末には急性骨髄性白血病の成人患者のうち、病気を再発した人や他の治療法が効かない人向けの製造販売をFDAに承認申請した。

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