スズキは30日、2030年度までに国内の全社員をデジタル人材にする目標を掲げた。間接業務の作業効率を2024年度比で3倍に高める。人工知能(AI)を用いた業務の効率化や自動化で、車両開発の短期化や品質不良ゼロの実現を目指す。インド子会社、マルチ・スズキとも連携し、インドでもデジタル化戦略を進める。
同日発表したデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略に盛り込んだ。30年度には日本ディープラーニング協会が運営するAI関連資格の「G検定」などの取得を役職者の昇格要件の一つとして設定することも盛り込んだ。
車両など製品開発分野ではAI分析により、試作車の削減や不具合の検出力向上に取り組み、開発効率を80%高める。製造分野では危険作業を自動化し労働災害ゼロを目指すほか、不良品の予測発生などをAIで分析して良品率100%を実現する。
インドをはじめグループ全体で一体となって取り組み、業務やシステムの共通化も進めている。ススキでは23年3月に内製化した生成AIアプリを取り入れており、7割の社員が日常的に利用している。会議資料や稟議(りんぎ)・決済の電子化にも取り組んできた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。