参天製薬は19日、中国バイオ医薬の榮昌生物製薬(RemeGen)と中国などアジアにおける製造販売のライセンス契約を結んだと発表した。対象となるのは網膜疾患の注射剤で、参天製薬はRemeGen社に対して契約一時金2億5000万人民元(約51億円)を支払う。開発や販売に応じたマイルストン収入として最大で10億4500万人民元の追加負担も見込んでいる。

製造・販売権を取得したのは中国本土のほか、台湾や韓国、ベトナムなど11カ国・地域。注射剤は目の奥の血管の異常で視力が落ちる網膜疾患「糖尿病黄斑浮腫」などに使われる。同疾患は失明につながる可能性があるという。中国では治療が必要な糖尿病黄斑浮腫の患者は570万人に上るとされている。

参天製薬は2029年度までの中期経営計画で、中国・アジア事業を成長の柱に据え、海外売上高比率58%(25年3月期は44%)を目指している。同社は今後も患者数の多い中国市場に向けてパイプライン獲得を進める方針だ。

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