
少子化にもかかわらず、おもちゃ市場が拡大している。日本玩具協会によると、2024年度の玩具の国内市場規模は1兆992億円と過去最高を更新。10年前の約1・4倍で、直近5年連続で伸びた。1989年から2019年までの平成期に人気を集めた商品やキャラクターが「平成レトロ」ブームで再注目され、けん引しているという。
玩具流通大手ハピネットが9月25日発表した玩具販売動向によると、お盆・夏休み商戦(7月28日~8月31日)の国内玩具市場規模は前年同期比7%増と、足元でも堅調に推移している。
特にバンダイが7月に発売した「たまごっち」の最新機種「Tamagotchi Paradise」が大きく貢献した。主に購入しているのは、「キダルト」と呼ばれるおもちゃ好きの大人たちだ。
キダルトとは、キッズとアダルトを組み合わせた造語で、「子供の心を持ち続ける大人」を指す。バンダイによると、子供の頃に楽しんでいた大人が、現在のたまごっちを見て懐かしさと新しさを感じ、再び手に取っているのだという。
また、訪日外国人(インバウンド)の増加も追い風だ。成田空港内でのハピネット玩具部門の24年度の売り上げは前年度比約41%増で、2年前と比べると約4倍。カプセルトイは約29%増で、2年前の約2・45倍に伸びた。ハピネットは「コロナ禍以降、インバウンド需要が玩具市場の拡大に継続的に寄与している」としている。【鴨田玲奈】
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