北九州市が整備する4階建て商業施設は北九州モノレール旦過駅に隣接する(イメージ)

北九州市は6日、旦過市場(たんがいちば)に建設中の4階建て商業施設について、2階の飲食フロア(1478平方メートル)と3〜4階の駐車場(約130台分)を公募型プロポーザルで売却することを表明した。最低売却価格は12億3800万円。近く公募素案を示し、11月に公募を始める。2026年3〜4月に審査・決定、同年中の開業を予定する。

6日の市議会委員会で明らかにした。商業施設は土地区画整理事業を進める旦過市場の中核となるもので、1階には生鮮品などを販売する個店が集積する。2〜4階に当たる市の保留床と地権者30人の換地床をまとめて売却する。当初は2階部分を市場関係者でつくる会社が取得する計画だったが、資金難で断念した。

市の担当者によると、2階は基礎と構造物の躯体(くたい)部分のスケルトン状態にして渡し、取得する事業者が残りを自由にデザインできるという。「北九州の台所」としての歴史を持つ旦過市場の特性を生かし、第一牧志公設市場(那覇市)や近江町市場(金沢市)、ひろめ市場(高知市)のようなにぎわいの場を想定する。

旦過地区再整備事業は0.6ヘクタールが対象。事業費は57億2900万円で、30年度末の完了を予定している。北九州市が4階建て複合商業施設(延べ床面積8300平方メートル)を建設するほか、北九州市立大学と地権者らが店舗と教室などからなる5階建て施設(同4000平方メートル)を独自に整備する。

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