
キリンビールは7日、ビールの新ブランド「キリングッドエール」を全国で発売した。主力商品の「一番搾り」「晴れ風」に次ぐ定番に成長させたい考え。2026年10月の酒税法改正でビール系飲料の税率が統一されるのを前に、減税となるビールを強化する動きが各社で活発化している。
グッドエールのブランドカラーは鮮やかなオレンジ色で、缶は明るさと上質さをイメージしたデザイン。中身は、香りの品質が高い特殊加工のホップを使い、独自製法で雑味を抑えながらエール系のフルーティーさを引き出したという。

プレミアムビールの位置づけだが、価格は「手の届きやすさ」を意識し、サッポロビールの「ヱビスビール」やサントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」などより安く販売する想定だ。
また、日本各地の地域コミュニティーを元気にする活動を支援できる取り組みも行う。グッドエールを購入すると、350ミリリットルの1缶につき0・5円が自動的に寄付される。さらに缶に印字した二次元コードなどから専用サイトにアクセスすると、1日1回0・5円が無料で付与され、応援したい自治体に寄付できる。
キリンは24年4月に若年層を狙って「晴れ風」を投入し、25年は飲食店への展開を強化。「晴れ風」の年間導入店舗数は当初予定の1・2倍に引き上げて1万8000店舗を目指している。25年4月には「一番搾り」ブランドから新商品「ホワイトビール」を発売し、こちらも年間販売目標を当初予定の1・4倍となる270万ケース(大びん換算)へ上方修正した。
堀口英樹社長はこの日、東京都内であった発表会で「これまでのビールとは一線を画す全く新しいおいしさを実現したエールタイプのビール。ビールが持つ人と人をつなぐポジティブな力は、これからの時代にこそ求められる。人と社会に明るい“エール”を送りたい」と話した。【佐久間一輝】
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