塩野義製薬は7日、大阪大学の坂口志文特任教授のノーベル生理学・医学賞受賞決定を受け、手代木功社長の「長年にわたる免疫学分野での功績、とりわけ制御性T細胞の発見と機能解明は、自己免疫疾患やがん免疫治療の進展に大きく寄与した」とのコメントを発表した。「世界をリードする研究成果に深く敬意を表する」と続けた。
塩野義は2014年に阪大の最先端医療イノベーションセンター(CoMIT)に共同研究講座を開設し、坂口氏の指導のもとで腫瘍免疫などの研究を進めてきた。研究の過程で、腫瘍内に存在する制御性T細胞に特異的な分子を新たに発見し、現在はこの分子を標的とする抗体医薬の開発を進めている。
同社は「今回の受賞を受け、坂口先生の研究に基づく新たな抗体医薬の開発意義を改めて強く認識した」とした上で「患者さんに新たな治療選択肢を届けるために全力を尽くす」と結んだ。
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