
河西工業は8日、提出期限を過ぎていた2025年3月期の有価証券報告書を同日付で関東財務局に提出した。同社は海外子会社で会計処理に誤りが発生したことで有報の提出期限を従来の6月末から9月下旬に延長したが、財務諸表の作成過程でさらに計算ミスが生じたとして提出できていなかった。同日、過去の有報などを訂正した。
河西工業はメキシコ子会社で決算の誤りが判明。2月に予定していた25年4〜12月期の決算発表を延期した。調査に時間がかかり、25年3月期の有価証券報告書の提出期限も延長していた。有報を10月8日までに提出できない場合、整理銘柄に指定された後に上場廃止になるとみられていた。
過年度の決算では買掛金の残高を誤っていたほか付加価値税資産勘定についても過大に計上していた。訂正後の23年3月期と24年3月期の連結最終損益はともに当初発表から赤字が拡大した。
同社は原因について、メキシコ現地スタッフに対して決算財務報告に関する指導ができる人材の不足や子会社管理体制の不備などを挙げた。再発防止に向けて現地の人員体制の整備や内部監査体制の強化などを進めるとしている。
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