
久光製薬が9日発表した2025年3〜8月期の連結決算は、純利益が前年同期比23%減の70億円だった。同期間での最終減益は5年ぶり。販売競争が激しくなり一般用貼り薬「サロンパス」が国内で大幅減収となったことが響いた。前年同期に政策保有株式の売却益が膨らんでいた反動もあった。

売上高は1%減の749億円、営業利益は10%減の81億円だった。一般用医薬品の減収が響いた。主力品の「サロンパス」の売上高が国内で18%減と落ち込んだほか、海外でも円高の影響を受けて3%減収となった。米関税政策の影響は事前の在庫積み増しなどの対応により限られたという。
医療用医薬品の販売は伸びた。更年期障害に対応する女性ホルモン製剤が米国で好調だった。がんの痛みを緩和する貼り薬「ジクトルテープ」も伸びた。腰痛などを和らげる貼り薬「モーラステープ」が薬価引き下げや後発薬の影響で減収となったのを補った。
26年2月期通期の業績予想は変えなかった。売上高は前期比6%増の1650億円、純利益は1%増の220億円を見込む。磯部雄一取締役は9日のオンライン記者会見で「サロンパスの販売促進策を強化する。物流では航空輸送をできるだけ船便に変えて費用圧縮に努める」と語った。
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