決算記者会見する進和の瀧谷善郎社長(14日、名古屋市)

生産設備の卸売りや製造を手掛ける進和は14日、2026年8月期の連結純利益が前期比6%減の31億円になりそうだと発表した。電気自動車(EV)投資の鈍化や中国での日系自動車メーカーの投資抑制などが響く。半導体メーカーの投資先送りも重荷となる。年間配当予想は前期と同じ124円とする。

売上高は1%増の870億円、営業利益は5%減の43億円を見込む。進和はトヨタ自動車グループとの取引が多い。トヨタの中国販売は足元で堅調だが、瀧谷善郎社長は「競争激化により日系自動車メーカーが苦戦している」と話し、設備投資など数年先の状況について警戒した。

進和は23年、26年8月期に連結純利益を42億円とする中期経営計画を掲げていた。瀧谷社長は「当時とは経営環境が大きく変化している」との認識を示し、引き続き価格転嫁を進めるほか、インドなど成長市場の開拓を進めるとした。

同日発表した25年8月期の連結決算は、売上高が11%増の861億円、純利益が21%増の33億円だった。生産現場の自動化システムの好調や、価格転嫁などが奏功した。

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