
横河電機は人工知能(AI)でビールの発酵工程にかかる時間を約3割短縮できたと発表した。横河電機傘下の横河デジタル(東京都武蔵野市)が開発した化学プラントなどで使われるAI制御の技術を生かし、クラフトビール製造に効率的な温度の設定を実証した。今後はバイオ産業などに応用範囲を広げることを検討する。
クラフトビール製造のクラフトバンク(京都府福知山市)と4〜8月に実証した。AIによるシミュレーションで、これまでより効率的とみられる温度設定の計画を策定して実行した。発酵工程にかかる時間を従来の336時間から240時間に約3割短縮できたという。
横河デジタルの猪股顕文常務執行役員は報道向け説明会で「発酵食品や抗生物質などの製造にも応用していきたい」と語った。横河電機は石油化学プラント設備の頭脳にあたる制御システムなどに強い。AI制御技術をビールの発酵工程に活用したのは初めてという。
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