大阪・関西万博会場内のミャクミャクモニュメント=大阪市此花区で2025年10月13日午後1時37分、小坂春乃撮影

 「万博ロス」の心をつかむような投稿が交流サイト(SNS)で拡散している。

 惜しまれながら13日に閉幕した大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」。その「第2章」が来春始まるというのだ。

 「2026年春からミャクミャクカフェが梅田と難波にオープン予定」「大阪メトロはミャクミャクをデザインした特別ラッピング電車を26年から運行開始」

ファクトチェック誤り

 閉幕日の夕方にSNSに投稿されると、別のSNSに転載され、「キャー楽しみ」「絶対行く!」などと期待する声があふれた。中には125万回表示されたものもあった。

 しかし、いずれも誤りだ。

 万博を運営した日本国際博覧会協会(万博協会)は、毎日新聞の取材にきっぱりと否定した。

 「カフェについて発表した事実はなく、そのような事実もありません」

御堂筋線を走るミャクミャクをイメージしたラッピング列車=大阪メトロ提供

 地下鉄を運営する大阪メトロも、やはり否定した。ミャクミャクにちなんだ赤、青、白色の「ラッピング電車」を11月末まで運行するが、投稿にあるような特別運行の予定は「ない」という。

 万博ロスを商機と捉える向きもあるかもしれないが、注意が必要だ。

 万博協会や特許庁によると、万博の公式キャラクターやロゴマークは万博協会が商標登録しており、閉幕後も保護されるからだ。第三者が万博協会の許可を得ず、ミャクミャクと称して店を出すことは商標権を侵害する可能性がある。

 特許庁は「商標権を侵害したとみなされた場合は、権利を持つ相手側から最悪の場合、訴訟を起こされる可能性もある」としている。【小坂春乃】

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