NHK=2021年4月、佐々木順一撮影

 NHKは16日、民放と各地の小規模中継局を共同利用する計画について、当初予定していた新会社による事業が難しいとして、「基金という形を一つの提案として持ち、民放と協議している」と明らかにした。同日の稲葉延雄NHK会長の定例記者会見で、松村勝康・経営企画局長が説明した。

 基金は、NHKが2024~26年度の中期経営計画に、民放との二元体制維持のために盛り込んだ600億円を原資として設立。松村局長は、昨年末に設立された新会社の在り方を含め、代替案も併せて民放各局と「放送ネットワークの維持に向けて総合的に相談している」とした。

 この計画を巡っては、NHKが9月、新会社の採算見通しが立たないとして、方針を見直す意向を民放各局に伝えていた。【諸隈美紗稀】

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