横河電機は20日、トラックの荷積み計画を自動作成する人工知能(AI)システムを開発したと発表した。物流現場は品目数の多さや車両の積載量など複雑な条件が重なるため、計画作成の自動化はハードルが高い。今回、物流会社で計画作成を担う熟練社員の思考プロセスをAIに再現させる手法を採用したという。
システムは子会社の横河デジタル(東京都武蔵野市)が開発し、北越コーポレーション子会社の北越物流(新潟市)が7月に正式導入した。出荷品や車両、届け先などをシステムに入力すれば、AIが最適な荷積み計画を立案する。
実証実験では配送先の集約など、ドライバーの負担軽減につなげるAIの「気遣い」を確認できたほか、荷積み計画作成にかかる時間は1回あたり10秒以内で済んだ。
北越物流の熟練社員は輸送の効率性や積み下ろしの利便性などを考慮しながら、荷積み計画を作成している。横河デジタルのコンサルタントは熟練社員への思考プロセスの聞き取りや現場訪問を通じてAIの精度を高めたという。

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