
キリンビールは20日、歳暮向け商品14種類の販売を中止すると発表した。アサヒグループホールディングス(GHD)がサイバー攻撃を受けた影響で、ギフトでも消費者からの切り替え需要が急増している。生産・流通現場での負荷を抑え、定番商品の安定供給を優先する。サントリーやサッポロビールも販売するギフトの種類を絞る。
キリンは10月から販売を始めたビール「晴れ風」のギフト商品や「ラガービール」セット、ビール「一番搾り」と果汁飲料「トロピカーナ」を組み合わせた「ファミリーセット」などを休売する。既に受注している分は供給する。「一番搾り」のみ詰め合わせたセット3種類は販売を継続する。
サントリーはビール「プレミアムモルツ」ブランドの冬季ギフト商品「干支デザインセット」や「『夢』マスターズドリームセット」など13種類の販売を取りやめる。サッポロもビール「エビス」や「黒ラベル」のギフトセット10種類を休売する。
アサヒGHDはランサムウエア(身代金要求型ウイルス)とみられるサイバー攻撃を受け、9月29日にシステム障害が発生した。商品の受注や出荷は依然遅れている。24年の歳暮時期には42種類のギフトを販売したが、今年はビール「スーパードライ」のみを詰め合わせた3種類に絞った。
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