ジェイテクトは独自技術を組み合わせたユニットを活用した車両を初披露した

トヨタ自動車系のジェイテクトは21日、駆動系部品やステアリング制御などの技術を組み合わせたユニットを搭載した車両を初披露した。タイヤの駆動や向きを個別に制御することができ、移動方向を自在に変更できる。高齢者の交通手段などとして提案し、企業や自治体と実用化に向けた検証を2030年にかけて行う考えだ。

三重県伊賀市の試験場で初披露した。コンテナのような車体でゆっくり走行し前後だけではなく斜めにも進める。前後左右に乗降口を持ち、車いすでも乗り降りしやすいように床を昇降することもできる。まずは高齢者が街中で短距離を移動する交通手段などを想定するが、検証する中で幅広い活用先を模索する。

ジェイテクトはハンドルの操作を補助する電動ステアリングの世界シェアは約25%と首位だ。幅広い要素技術を組み合わせた製品開発にも力を入れており、今回披露したユニットにもステアリングや軸受けなどの技術を活用した。10〜11月に東京都内で開催する「ジャパンモビリティショー2025」でパネルや映像を展示する。

この日は22年に発表したステアリング制御システム「ペアドライバー」の改良版も披露した。自動運転中に人がハンドルを操作するときにより滑らかで安全に制御できることを目指したシステムで、ドライバーが運転を修正したい方向に力を加えるとスムーズに曲がり対応するような改良を加えた。

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