ヤゲオと芝浦電子は都内で共同記者会見を開いた(21日)

台湾電子部品大手の国巨(ヤゲオ)は20日、温度センサーを手掛ける芝浦電子へのTOB(株式公開買い付け)を成立させた。芝浦電子は1963年に本社工場をさいたま市に移転し、埼玉県を代表するメーカーの一つとして、独自技術を磨いてきた。大野元裕知事は記者会見で「(資本関係が変わっても)引き続き優れた技術力を有し、埼玉県を代表する企業として発展されることを期待する」とコメントした。

芝浦電子は温度センサーの「サーミスタ」で世界首位のシェアを誇る。ヤゲオは2月、同意のない買収を提案し、5月にTOBを開始した。友好的買収者として名のりを上げたミネベアミツミとの間で一時、価格の引き上げ合戦を繰り広げた。

芝浦電子は事業拡大による本社機能の拡充、社員の働きやすい執務環境の整備などを目的に、さいたま市内の新たな自社保有ビルに本社を移転する予定だ。従業員の仕事と家庭の両立支援などにも注力しており、8月には埼玉県が認定する「多様な働き方実践企業」で、上位の「プライム認定」を取得した。

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