
嵯峨野観光鉄道(京都市)は22日、嵯峨野トロッコ列車で2027年春に新型車両を導入すると発表した。屋根までガラス張りの客車に加え、縁台型の特別席を設ける。同社として初の新車両製造で、インバウンド(訪日外国人)をはじめとする観光需要に対応する。
けん引する気動車と客車4両を新造する。赤と黒を基調とした車体で、客車は側面から屋根にかけてガラス張りにして、運行する観光名所・保津峡の景色を全方位で楽しめる。気動車と連結していない先端車両には、縁台型で最大6人が座れる座席がある特別室を設けた。特別室を除いた通常座席は定員300人。
車体を拡張して座席や通路を広げたほか、英語・中国語・韓国語の車内表示器を設置して、インバウンドの利便性を向上した。
嵯峨野観光鉄道は1991年、JR山陰本線の複線化で使われなくなった旧線を分離して開業した観光路線で、JR西日本の100%子会社。京都市の嵐山エリアから京都府亀岡市にかけての7.3キロメートルを運行し、2024年度の利用客は119万人だった。これまで発足時にJR西から譲り受けた車両を利用しており、26年12月の営業運転で引退する。
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