マクセルがサンプル出荷するセ氏150度対応の全固体電池

電池を製造するマクセルは23日、耐えられる温度をセ氏150度に上げた全固体電池を試験的に出荷すると発表した。現在量産している全固体電池の耐用温度は125度だった。医療機器を高温で滅菌する工程や半導体の製造工程など、高温での生産現場で使う産業機器向けに出荷する。

11月上旬からサンプル出荷を始める。マクセルの京都事業所で生産し、価格や生産数量は非公表とした。新たに出荷する製品は150度の環境で充放電できる回数が、既存製品の5倍にまで上がったという。容量は既存製品の4分の3ほどに減ったが、使う材料などを工夫し対応できる温度を上げた。

産業ロボットに搭載するセンサー機器や、異常が無いか監視する機器などの非常用電源として使う。マクセルの全固体電池は、スバルやニコンの工場で使う産業用ロボットにも搭載された実績がある。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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