
セキュリティー対策やメールサービスを提供するサイバーソリューションズが23日、東証グロース市場に上場した。初値は公開価格(1380円)を39%上回る1914円で、終値は1860円だった。林界宏社長は東京証券取引所で開いた記者会見で「オンリーワンのメールとセキュリティーメーカーを目指したい」と語った。主なやり取りは以下の通り。
――初値の受け止めは。
「株価は我々の通信簿で、投資家による我々への評価だ。私からコメントするものではない。事業に関して利益を最大限にすれば、マーケットから評価してもらえるのではないかと考える」
――売り上げはメールセキュリティー事業が6割、メールサービスなどの事業が4割を占めます。
「サイバーセキュリティーは成長分野だ。メールは斜陽産業だが、なくなることはない。チャットはリアルタイム性に優れるが、時系列管理があまり得意ではない。客との商談でもメールだと(記録が)すぐわかる。競合もいない。セキュリティー事業で売り上げをけん引して、メールサービスなどの事業で利益を維持、確保していく」
――2事業のシナジー(相乗効果)を教えてください。
「現在のセキュリティーのインシデント(事故)の半分ぐらいはメールから起こっている。メールサービスまで提供する(セキュリティーの)ベンダーはほとんどいない。我々はメールの仕組みを熟知しており、客の『こういうことをしてほしい』といった声に対応したサービスを提供できる」
――貴社が掲げる「ナンバー3戦略」とは何ですか
「新しいテクノロジーが登場したときは100〜200社が参入するが、最後には3社ぐらいしか残らない。データベースやパソコン用基本ソフト(OS)もそうだ。我々の業界ではナンバー1はマイクロソフトでグーグルがナンバー2、我々はナンバー3に入らないとだめだ。両社がやらないこと、できないことを行っていく」
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