武田薬品工業は医薬品の研究開発や製造の効率化に向け、米人工知能(AI)企業の米テトラサイエンスと連携する。23日にテトラが発表した。テトラが医薬品の開発加速に向けて開発した、AIが判断して業務をこなす「AIエージェント」など複数のサービスを武田薬品が利用できるようになる。

テトラは武田薬品から、製薬に関するデータや専門知識などの提供を受ける。見返りとして武田薬品は、テトラのAIサービスや機能を使えるようになるほか、エンジニアの派遣を受け入れる。AIを活用した創薬の加速や、研究者の生産性向上を狙う。すでに複数の拠点で導入を進めている。

テトラは、科学データの体系化や保護、研究開発を支援するAIエージェントなど複数のAI関連サービスを展開する。創薬や研究開発、製造の領域を対象とする。今後他の製薬企業とも連携を検討する。

武田薬品工業R&Dデータ・デジタル・テクノロジー部門責任者のニコール・グレイザー氏は「AIとデジタル技術を研究開発に取り入れていくことは、武田薬品の将来に向けた中核的な戦略領域の一つだ。創薬期間を短縮し、より高品質な治療薬候補の設計を可能にする」とコメントした。

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