川内原発の敷地に乾式貯蔵施設を建設する(鹿児島県薩摩川内市)

九州電力は24日、川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)の敷地内に、使用済み核燃料を一時保管する「乾式貯蔵施設」を設置すると発表した。350億円を投じて2027年度に着工し、29年度をめどに運用を始める。

九電は同日、地元自治体との手続きに入り、原子力規制委員会に設置許可を申請した。使用済み核燃料の貯蔵容量は約380トン。同社は玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)で乾式貯蔵施設をすでに着工しており、27年度の運用開始を目指している。

使用済み核燃料は長期間プールに入れて水を循環させて冷やす。乾式貯蔵は20年以上プールで冷やした使用済み燃料を金属製の専用容器「キャスク」に移し、空気を循環させて熱を取り除く。現在、川内原発1号機のプールの貯蔵量は約7割、2号機は約8割に達している。

使用済み燃料は最終的に日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)に送ることになる。同工場は2026年度の竣工を予定している。

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