アイネットは宇宙部門の拡大を目指している(横浜市)

システム設計・開発のアイネットと衛星データ解析スタートアップのGLODAL(横浜市)は、衛星の画像データから土砂崩れや倒木などを早期に検知するシステム「宙(そら)の目」の実証を進める。GLODALが開発した人工知能(AI)で解析する。神奈川県がオープンイノベーション支援事業として採択し、資金面などで実証を支援する。

10月から2026年3月まで県内で実施する。地上からの監視が困難な山間部や傾斜が急なエリアで衛星画像を用いた解析の有効性を検証するほか、事業の収益性や自治体による災害対策などとの親和性を確認する。

取得したデータはアイネットのクラウド上で処理し、自治体職員に通知する。同社は災害予知精度の向上を目指し、不動産や電力インフラなど民間事業者向けのサービス展開も目指すとしている。

神奈川県では森林面積が全体の4割を占め、土砂災害などのリスクが高い地域が多い。これまでは現地調査が中心で、自治体にとっては年間数百万円から数千万円の監視・点検コストの削減が課題となっていたという。

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