
小糸製作所は28日、2026年3月期の連結純利益が前期比39%減の280億円になる見通しだと発表した。従来予想を55億円上回る。完成車メーカーの生産活動が堅調で部品販売が伸びるほか、米中での生産性を上げる活動も効く。米関税影響は8割程度を価格転嫁で吸収できるとみる。
営業利益は微増の450億円を見込み、20%減の360億円としていた従来予想から一転する。自動車照明などの販売増に加え、米国での生産自動化や中国での生産体制の再編効果などが出る。売上高は前期比微減の9130億円と、従来予想から330億円引き上げた。

米関税影響は通期で28億円の減益要因と見込んでいたが、価格転嫁が進むことで10億円以下に緩和されるという。
同日発表した25年4〜9月期の連結売上高は前年同期比1%増の4468億円、純利益は5%増の118億円だった。
また同日、27年3月期を最終年度とする中期経営計画の数値目標を下方修正した。27年3月期の営業利益は560億円と、従来予想から275億円引き下げた。
現中計は24年3月に公表したが、日系自動車メーカーの認証不正問題に伴う減産や、米国の関税措置などを織り込んでいなかった。営業利益率の目標も従来から2ポイント引き下げ6%とした。大嶽孝仁最高財務責任者(CFO)は「生産台数が落ちた中でも稼ぐ力はついてきている。8%目標は後ろ倒しになる」と話した。
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