
半導体製造装置向け部品などを手掛けるフェローテックは29日、熊本県大津町で半導体製造装置の精密部品を洗浄する新工場が竣工したと発表した。順次稼働を始める。隣接する菊陽町で台湾積体電路製造(TSMC)の国内第1工場が2024年末に量産を始め、半導体産業が集積しており、製造装置や関連部品の需要拡大に対応する。
新工場は子会社を通じ約100億円を投じて建設した。敷地面積は約3万平方メートル、建屋面積は2階建てで約7300平方メートル。クリーンルームが約480平方メートルある。半導体製造装置や部品の洗浄や修理、メンテナンスなどを手掛ける。

当初は半導体の前工程で使用される石英製品を製造する工場も敷地内に建てる計画があった。マレーシアに拠点工場ができたこともあり見送った。人件費や資材価格が高騰するなか、残った敷地をどう使うか検討している。
フェローテックの賀賢漢社長は同日の竣工式で、熊本への半導体産業集積に触れ「まずは部品洗浄からスタートし、さまざまな事業拡大につなげていきたい」と話した。
【関連記事】
- ・TSMC、熊本の地下水・渋滞対策に腐心 台湾では工場断念の過去も
- ・TSMC熊本第2工場、立地協定「4度目の正直」 需要には不透明感
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。