
サトウ食品は29日、2026年の正月用鏡餅の出発式を新発田工場(新潟県新発田市)で開き、全国向けに初出荷した。例年よりも早く、10月中に出発式を実施するのは初めて。出席した同社の佐藤元社長は「例年なら立冬のころに実施していた。10月末が鏡餅の受注締め日になっているので、出発式をすることで(需要を)喚起したい」と狙いを話した。
今シーズンの鏡餅も前シーズンから引き続き、化粧箱のプラスチック部分をなくして全面紙パッケージを採用するなど環境対応を意識した。出発式では商売繁盛などを祈願。その後、384ケース(約2800キログラム)の鏡餅を積んだトラックが出発した。早ければ11月上旬ごろから全国のスーパーなどの店頭に並ぶ予定だ。
主食用米の価格高騰に伴い、鏡餅の原材料となる「もち米」の価格も高騰している。同社も今夏に鏡餅商品の値上げを実施し、正月用の鏡餅は最大で約20%高くなっている。

出荷式後、佐藤社長は報道陣に「もち米の価格は2年前と比べると倍になっている」と現状を説明。その一方で「お餅はコメが不足していた間に一定数の方に朝食として定着した。業界としてはチャンスなのだが、もち米は不足している状況だ」と話した。
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