レーザーテックが31日発表した2025年7〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期から2.1倍の190億円だった。事前の市場予想の平均(QUICKコンセンサス、136億円)を上回った。半導体メーカーの設備投資が拡大し、半導体関連装置の販売が伸びた。

売上高は47%増の541億円、営業利益は68%増の267億円だった。31日の取引終了後の決算発表を受け、私設取引システム(PTS)でレーザーテック株は同日の東証終値比を約9%上回る場面があった。

レーザーテックは半導体ウエハーに回路を形成する際の原版となるフォトマスクや、その材料となるマスクブランクスの検査装置などが主力製品だ。特に先端半導体の生産に必要な極端紫外線(EUV)露光に対応した製品を強みとする。

仙洞田哲也社長は同日の決算説明会で、足元の受注動向について「26年から回復するという見方に変化はない」と述べた。以前にも増して具体性をもった引き合いがあるといい、新シリーズ「A200HiT」では「複数の商談が水面下で進んでいる」(仙洞田社長)と説明した。AI(人工知能)の計算を担うロジック半導体に加え、短期記憶を担うDRAMの先端品向けでも需要が増える見通しだ。

26年6月期通期の見通しは据え置いた。売上高は前期比20%減の2000億円、純利益は29%減の600億円を見込む。

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