EIZOが31日発表した2025年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比31%増の9億3000万円だった。コスト増で営業利益は21%減の6億5900万円となったが、対ユーロで円安が進み9100万円の為替差益を計上し最終増益となった。欧州を主力市場とする同社では円安・ユーロ高は利益になる。前年同期は為替差損を計上していた。

記者会見するEIZOの恵比寿正樹社長(31日、金沢市)

売上高は前年同期比3%増の378億円だった。ヘルスケア分野で使われるモニターや遊技機向けの販売は好調だった一方、売上高の4〜5割を占める欧州の経済減速を受けオフィス向けのモニターは落ち込んだ。恵比寿正樹社長は「欧州の環境は厳しい」とした上で「価格面などで競争力のある製品の開発を続ける」と述べた。

同社のモニターを含むIT機器は米国トランプ政権による相互関税の対象外となっており「米国事業は堅調」(恵比寿社長)という。2026年3月期の通期業績は売上高が前期比6%増の850億円、純利益が6%増の44億円とする従来予想を据え置いた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。