連合の芳野友子会長

 連合の芳野友子会長は21日の記者会見で、全都道府県で最低賃金が1000円を超える見通しになったことについて、「石破茂首相が賃上げに向けて、日本全体の旗振り役としてさまざまなところでご発信いただいたのは非常に大きい。評価に値する」と述べた。

 国の審議会は、最低賃金の額の目安について、時給を全国加重平均で63円引き上げて1118円とする答申をまとめている。各都道府県の審議会が答申通りに改定すれば全国で1000円を超える。

 首相は最低賃金について「2020年代に1500円」との目標を掲げている。岸田政権に続いて地方版政労使会議を開き、16年ぶりの政労会見も実施した。芳野氏は「賃上げに向けての波及効果という点で非常に大きかった。労働組合のない(職場の)皆さんにも良い影響を与えた」と評価した。

 一方、自民党内では首相の退陣を求める声が高まっていることについてはコメントを避けたが、「政府の会議にも労働者代表として連合に枠をいただいている。対話できる関係性があることは、組合員にとっては良いことだ」と話した。【安部志帆子】

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