
東北大学発スタートアップのアイラト(仙台市)は、三井住友海上キャピタルなどを引受先とした第三者割当増資で1.7億円を調達したと発表した。同社は人工知能(AI)を活用したソフトウエアでがん放射線治療の計画作成を支援するサービスを手掛けている。創業以来の累計調達額は7.5億円となった。
アイラトはがん治療の中でも患者への負荷を抑えられる強度変調放射線治療(IMRT)の計画作成ソフトを手掛ける。従来は作成に6時間ほどかかり、医療従事者の負担が重かった。アイラトのAIソフトを活用すれば、作成時間を20分程度に短縮できる。
今回調達した資金は臨床実装の拡充やアジアを中心とした海外展開の準備などに充てる。アイラトは夏に住友商事と海外での独占代理店契約を結んだ。アイラトの角谷倫之代表は「AIの精度を高め、業務効率化だけでなく治療効果の向上という側面でも強みを磨きたい」と話した。
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