横河電機はデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のために、グローバルで組織とシステムの統合を進めてきた(出所:横河電機)

横河電機は4日、2026年3月期の連結純利益が前期比5%増の545億円になる見通しだと発表した。従来予想から20億円上方修正した。足元の為替動向を踏まえ、想定レートを円安方向に見直し、海外収益の円換算額や為替差益が膨らむ。底堅いエネルギー投資を追い風に、受注高の見通しも引き上げた。

26年3月期の売上高は3%増の5770億円、営業利益は1%減の830億円を見込む。従来予想からそれぞれ170億円、30億円引き上げる。通期の想定為替レートを1ドル=145円、1ユーロ=165円と従来予想からそれぞれ5円、15円円安方向に見直したことが業績を押し上げる。

全体の受注高は微減の5970億円と170億円上振れする。為替の影響に加えて好調な受注を反映し、事業別ではエネルギー関連を微増の3185億と従来予想から200億円引き上げた。素材関連は見通しを45億円引き下げた。米国の関税政策の影響もあり、顧客企業が設備投資を手控える動きが出ていることが逆風になる。

あわせて発表した2025年4〜9月期の連結決算は、売上高が前年同期比6%増の2819億円、純利益が20%増の293億円だった。中東や欧州などでエネルギー関連のプラント制御システム販売が堅調だった。繰り延べ税金資産の計上で法人税負担が減った。

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