
台湾系の半導体設備企業JUcan(ジェイユーキャン、熊本県菊池市)は4日、同市内で建設していた新社屋の完成式典を開いた。半導体産業向け配電盤の組み立て工場や部品倉庫、オフィスを備える。着工が始まった台湾積体電路製造(TSMC)熊本第2工場や、米マイクロン・テクノロジー広島工場など日本国内の工事需要に対応する。
新拠点は延べ床面積約2400平方メートル。TSMCの生産子会社、JASM(同県菊陽町)の工場から車で10分ほどの場所にある。まずは配電盤部品の倉庫として運用を始めており、需要に応じて組み立て工場としても順次活用する。現在の従業員は20人程度だが、業容拡大を見込んで60人程度が働けるオフィスも設けた。

JUcanはTSMCの熊本進出をきっかけに、半導体設備などを手がける台湾・捨得国際のグループ会社として2023年に設立された。半導体工場の稼働状況に応じて機能を拡張できる独自の配電盤設備を手がける。日本国内の顧客向けに、富士電機と製品の共同開発にも取り組んでいる。
捨得国際の呉達仁会長は式典のあいさつで「今後はJASM第2工場や広島のマイクロン案件なども控えている。熊本を基盤に日本市場での事業をさらに深めたい」と述べた。

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