
花王が6日発表した2025年1〜9月期連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比19%増の847億円だった。化粧品事業が国内やアジアで好調だったほか、国内の固定費削減も寄与した。衣料用洗剤などの新製品の販売も国内を中心に伸びた。
売上高は4%増の1兆2320億円、営業利益は14%増の1148億円だった。売上高営業利益率は9.3%と0.8ポイント上昇した。
事業別の業績をみると、化粧品事業の売上高は5%増の1812億円、営業損益は30億円の黒字(前年同期は79億円の赤字)に回復した。国内だけでなく、アジアでも「KANEBO(カネボウ)」「ケイト」などのブランドが好調だった。昨年に在庫調整のために出荷を抑制していた中国も伸びた。国内で人員配置や供給網を見直したことでコストも減らした。
洗剤などのハイジーンリビングケア事業の売上高は1%増の3979億円、営業利益は6%増の577億円だった。黄ばみ除去成分を配合した衣料用洗剤「アタック抗菌EX」などの高付加価値製品の販売が伸びている。製品改良に伴う値上げの効果もあった。
25年12月期通期の業績予想は据え置いた。売上高は前期比4%増の1兆6900億円、純利益は12%増の1210億円を見込む。
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