東京都は7日、市場価格に比べて安く住める「アフォーダブル住宅」について、総額200億円規模の官民ファンドの運営事業者4グループを選定したと発表した。今年度内に各ファンドと契約を締結し、来年度以降、市場価格の8割程度の家賃で住める住宅約300戸を順次、供給する予定。官民が連携し、市場相場よりも安い住宅を提供する試みは国内初という。
住宅価格や家賃の高騰を受け、都は子育て世帯やひとり親世帯を対象にした住宅支援事業に着手。2025年度予算でファンドの出資費用として約100億円を計上した。今回の事業では民間事業者も100億円以上の資金を集め、計200億円規模とする。
選定された事業者は野村不動産やSMBC信託銀行、三菱UFJ信託銀行など。各ファンドは新築・中古マンションのほか、空き家に投資し、家賃や入居条件を定める。
都は事業者募集の要項で、家賃の引き下げ幅に応じて都の出資金に対する想定利回りを低く設定できることを明記。「入居者にとって求めやすい水準にすること」を条件の一つに挙げた。また、原則45平方メートル以上とし、「快適な子育てが可能となる設備などを有していることが望ましい」とした。【遠藤龍】
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