亀田製菓は10日、2023年8月に公表した「中長期成長戦略2030」の内容を更新したと発表した。当初目標は31年3月期に連結売上高を1400億円としていたが、1600億円に上方修正した。完全子会社にしたTHフーズ(米国・イリノイ州)を軸に海外事業での成長を図るほか、国内米菓と食品事業も見直して業績拡大を目指す。

北米事業では亀田製菓の米菓製造ノウハウとTHフーズの事業基盤を生かした戦略をとるとした。完全子会社化前は技術流出などの観点から「うす焼き」タイプの技術のみをTHフーズに提供していたが、今後は多様な生地・テクスチャーの商品開発を進める。既に現地に新商品開発チームも立ち上げ、米国市場に求められる商品を調査中だ。

亀田製菓によると、現在は「柿の種」「ハッピーターン」「こつぶっこ」の3タイプに資源を集中して北米向け新商品の開発を進めている。「こつぶっこ」タイプはテスト販売も実施した。現地市場を見極めて、展開する商品タイプや方向性を決め、28年度以降には増産に向けた設備投資も実施予定だという。

同社の25年3月期の連結決算は売上高が1032億円、純利益は54億円だった。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。