京王電鉄は自社株買いと株式分割を発表した

京王電鉄は10日、2026年3月期の連結純利益が前期比2%減の420億円になる見通しだと発表した。従来予想から10億円上方修正した。事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、415億円)を上回った。鉄道やホテル、百貨店など幅広い事業の伸びを反映した。増配のほか、自社株買いや株式分割も発表した。

営業利益は同6%減の510億円で、想定から10億円増える。売上高にあたる営業収益は同11%増の5020億円で据え置いた。年間配当は110円(前期は100円)と、従来予想から5円増やした。

高尾山や深大寺(東京都調布市)など沿線のレジャー需要が高まり、鉄道の輸送人員が堅調に推移する。インバウンド(訪日外国人)利用で高速バスが好調のほか、ホテルの客室単価も上昇傾向にある。不動産業で大型物件の売却を来年度以降に見送ったが、交通業やホテル業などが好調を維持し、全体では増収になると見込む。

25年4〜9月期の連結決算は、営業収益が前年同期比8%増の2306億円、純利益が14%減の217億円だった。

同日、最大100億円の自社株買いも発表した。期間は11月18日から26年3月31日まで。発行済み株式総数(自己株式を除く)の2.9%にあたる340万株を上限に買い付ける。取得した自社株は全て消却する。

また、26年4月1日付で1株を5株に分割すると発表した。投資に必要な金額を引き下げ、個人投資家が購入しやすいようにする。

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