自動車部品を手掛けるNOKとイーグル工業は10日、経営統合すると発表した。株式移転方式による共同持ち株会社を2026年10月1日に設立する。両社は上場廃止して新会社の傘下に入り、新会社は東証プライム市場に上場する見通し。両社の技術や顧客基盤を活用して、環境変化の激しい自動車産業で相乗効果を発揮する。

持ち株会社の名称は「NOK Group」。26年6月下旬の両社の株主総会で共同株式移転計画の承認を経て、9月29日に上場を廃止する。両社の株式1株に対して、新会社の株式1株を割り当てる。新会社の代表取締役グループCEO(最高経営責任者)には、NOKの鶴正雄グループCEOが就任する。

NOKは主に自動車向けのオイル漏れを防ぐシール部品、スマートフォンやデータセンター向けのプリント基板(FPC)などを手がける。イーグル工業は1964年にNOKのメカニカルシール製造部門が独立した経緯がある。イーグル工業はNOKが32.03%を保有する持ち分法適用会社だ。

NOKの26年3月期の売上高見通しは7269億円、純利益は365億円。イーグル工業は売上高で1750億円、純利益で98億円を見込む。両社は相互の素材技術や顧客基盤を補完し合い、重複事業を整理して競争力を高める。新会社の資本金は50億円で、本社所在地は東京都港区とする。

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