日本経済団体連合会の筒井義信会長=東京都千代田区で2025年8月7日、竹内紀臣撮影

 経団連の筒井義信会長は10日の定例記者会見で、国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の黒字化について「単年度の目標は引き続き重要だ」との考えを示した。

 高市早苗政権は経済成長につながる投資を促す観点から、財政健全化の目標も単年度でなく複数年度で確認し、債務残高対国内総生産(GDP)比の引き下げを目指すとしている。筒井氏は成長を重視する政権の方針には同意しつつも、市場から日本の財政規律が緩んでいると見られるリスクも踏まえ、単年度でのPB黒字目標も「見るべき指標の一つ」と述べた。

 筒井氏は政府の「日本成長戦略会議」と「経済財政諮問会議」のメンバー。特別顧問を務める日本生命保険は国内最大級の機関投資家でもある。【加藤美穂子】

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