
住友商事と東芝傘下の東芝情報システム(川崎市)は10日、工場などで漏水を検知するシステムを開発したと発表した。人の目には見えない波長の光を捉える特殊なカメラを使って最大3メートルの距離で数滴の漏水を検知できる。漏水を遠隔監視できるシステムは珍しいという。
2026年8月の発売を予定する。住友商事が営業を担当し、国内外の半導体製造工場やデータセンターに売り込む。工場では危険薬物の漏れを早期に検知し、データセンターでは機器類の故障につながる冷却設備の漏水を把握し対策できる。
カメラは据え置き型で、複数台の設置を想定する。水や油、薬品など液体を数種類から推定できる。住友商事の出資先の台湾企業の技術を生かし、反射光を捉える専用カメラを企画した。データ解析には東芝情報システムの知見を活用した。
住友商事によると工場などでの漏水監視は、液体が接触した際の電流の変化を検知するテープを使うことが多い。テープのはがれや断線が起きる懸念があるほか、早期発見が難しい課題があった。作業効率化や監視体制を強化したい企業は多いと判断し、カメラによる検知システムを拡販する。
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