27年9月に開業する建物は高齢者施設と学生マンション、研究室を備える(完成イメージ)

神戸大学は11日、学研ホールディングス傘下の学研ココファン(東京・品川)と連携し、学生と高齢者の共生施設を建設すると発表した。開業は2027年9月を見込む。学生と高齢者の交流を促すほか、認知症ケアや福祉の研究効率向上につなげる。

名谷キャンパス(神戸市)内に地上5階建て、延べ床面積6372平方メートルの施設を建てる。サービス付き高齢者向け住宅や介護付き有料老人ホーム、認知症グループホームのほか、学生マンションや大学院保健学研究科の研究室を備える。総事業費は数十億円を見込む。

名谷キャンパスには医学部保健学科の学生が通う。高齢者ボランティアに携わる学生も多いという。学生と高齢者の共生により、交流を通じた高齢者への良い効果が期待できる。高齢者の生活変化を24時間観察できることで、認知症研究やケアノウハウの確立にも役立つとみる。

神戸大学の藤澤学長(写真中央)は「長年の研究の知見を検証できる場として発展すると思う」と述べた(11日、神戸市)

大学施設内で学生と高齢者が共住する施設は極めて珍しいという。神戸大の藤澤正人学長は同日の記者会見で「大学として長年取り組んできた認知症や福祉研究の知見を検証できる産学連携の場として発展すると思う」と語った。

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