日本生命保険傘下で金融機関での販売を専門とするニッセイ・ウェルス生命保険は18日、銀行への出向者による情報の無断持ち出しが943件確認されたと発表した。三井住友銀行とみずほ銀行への出向者が内部情報を不正に持ち出していたことが9月に判明していた。

18日にオンラインで開いた記者会見で明らかにした。親会社の日本生命でも三菱UFJ銀行への出向者が内部情報を無断で持ち出していたことが判明している。日本生命は出向者による情報持ち出しについての調査を実施し、計600件の不正持ち出しが確認されており、合計1500件超に上る。

ニッセイ・ウェルス生命は、三井住友銀とみずほ銀を含む6金融機関に26人の出向者を送っていた。調査の結果、2019年4月から2025年4月の間に943件の情報持ち出しが確認された。三井住友銀とみずほ銀以外の出向先についても調査したが、不正な持ち出しは確認されなかったという。

他社の商品や研修に関する情報のほか、出向先の販売方針や評価基準についての情報を持ち出していた。出向者はこうした情報が記載された資料をスマートフォンで撮影するなどしてニッセイ・ウェルス生命の金融機関担当部門に共有していた。ニッセイ・ウェルスは入手した情報を営業に活用していた。

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