雑誌や漫画を扱うトーハンの物流センター(埼玉県上尾市)

書籍や雑誌を出版社から書店に卸す取次大手のトーハンは18日、2025年4〜9月期の単独決算を発表した。最終損益は8億9200万円の赤字(前年同期は6億4300万円の黒字)だった。物流コスト高が響いた。

4〜9月期として最終損益が赤字となるのは3年ぶり。書店とコンビニエンスストアへ書籍や雑誌を運ぶ際の費用が高騰している。荷物1キログラムあたりの運賃は足元で62円と、25年3月期比で3割増えた。

同日に都内で記者会見したトーハンの大西良文専務は「物流コストは想定より上がっている。下期はしっかり挽回していきたい」と話した。輸送経路の見直しでコストの抑制を図る。26年3月期通期の経常損益は4億1000万円の赤字を見込む。27年3月期は経常黒字への転換を目指す。

子会社を含めた25年4〜9月期の連結決算は、売上高が前年同期比5%増の1977億円、最終損益が15億円の赤字(前年同期は2億7600万円の黒字)だった。

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