
兵庫県の斎藤元彦知事は19日の定例記者会見で、養殖カキの大量死被害に遭った漁業者への資金支援を検討すると明らかにした。県内では養殖カキの8割が死んだとみられている。漁業者の借り入れに伴う利子の一部を補給するため、12月補正予算案に関連経費を盛りこむ。
利子補給は県の「豊かな海づくり資金」の災害資金を活用する。なぎさ信用漁業協同組合連合会(兵庫県明石市)からの借り入れが対象で、基準金利2.85%のうち、県と市町が利子を0.75%ずつ補給する。県は借り入れの上限額や県分の補給率の引き上げを検討する。
兵庫県は全国有数のカキ産地だ。農林水産省によると、2024年の養殖カキ生産量は8500トンと全国4位で、瀬戸内海沿岸では全国1位の広島県、3位の岡山県に次ぐ。たつの市や相生市、赤穂市で養殖が盛んだが、25年は夏の高水温が響き、例年にない大量死が生じているという。
斎藤氏は「産地では生き残っているカキを太らせるため出荷を遅らせる動きもある」としつつ「都合が合えば現場を見に行くことも考えたい」と述べた。
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